先日3/19、品川で開かれた星野仙一氏のお別れ会に行ってきました。
手放しに「仙さん最高!大好き!」と言えはしないけど
会場に入って祭壇の前に立ったら泣かずにはいられなかった。
人が亡くなることは、やっぱり悲しいよ。
好きになれなかった監督時代
ここでちょっと昔の話をさせてほしい。
仙さん(普段わたしはこう呼んでいる)がイーグルスの監督に就任したのが2011シーズン。
前年度のブラウン監督の電撃解任に
フロントへの不信感を募らせていたわたしは
仙さんの就任に
「有名な人連れて来ればいいってもんじゃないぞ」
と懐疑的だったし、
ドラゴンズ、タイガースでの監督時代の話や、
「闘将」の異名に恐怖すら感じていた。
その頃は仙台に住んでいて
春季キャンプの壮行会も見に行ったのだけど、
さっそく仙さんのグッズを身につけた後援会?とかの御一行を
冷めた目で見たりしていた。
就任後すぐに東日本大震災が起きて
「優勝して東北に勇気・元気を!」なんて言っても
そんなすぐに結果は出ないよね、と思いながら見ていた2011。
最後の最後まで競って、CSに行けなかった、
悔しい悔しい2012。
大変なときでも踏ん張ってくれた中継ぎ投手陣、
助っ人外国人(AJ、マギー)ともがっちり噛み合った打線で
リーグ優勝、そして日本一を成し遂げた2013。
持病によるシーズン途中の離脱に心配したり
「優勝からの最下位なんて潔くていいでしょ」と
すっきり、吹っ切れたような退任セレモニーがやけに印象に残っている2014。
球団初のリーグ優勝、 そして日本一をもたらしてくれたのは確かだけど、
シーズン終盤やポストシーズンでは
それまで使っていた継投パターンではなくマー君を出す戦略が
実は個人的にあんまり好きじゃなくて。
「勝つ」という結果にこだわるが故なんだろうけど、
「いつもの継投パターンで勝てる」ようになったとき、
「本当にイーグルスが強くなった」と言える気がするんです。
そこがずーっと引っかかってました。
見る目が変わった退任後
まず、監督退任後に楽天球団に残ってくれたのが意外だったし、
こっちが思っている以上にイーグルスを愛しているんだということが
だんだんわかってきたんですよね。
ドラフト会議のイーグルスのテーブルについている姿や
たまにスポーツニュースにゲスト出演して語る姿を見る度に
元気そうだな、若々しいな、なんて思っていた。
病魔に侵されていることなんて知らずに。
特に野球殿堂入りの祝賀会で
「野球と恋愛してよかった。もっともっと、野球に恋したい」と
キラキラした表情で語る姿には
可愛らしさすらおぼえて。
本当に野球が好きなんだな、と改めて感じた瞬間でした。
そしてこれから
まだまだ道半ばだったろうし、
やり残したこともたくさんあるでしょう。
「遺志を継いで」という言葉はあまり好きではないのですが、
同じ志を持った人が日本の野球をさらに盛り上げていってくれること、
そして選手は熱いプレー、試合を繰り広げることを期待します。
ただしイーグルスの選手は気負いすぎるところがあるからね!
そのときは仙さん、どっかから声かけてくださいね(笑)
2013.9.26
リーグ優勝を決めた西武ドームにて。
内野のはじっこだったのでこんな遠い写真。
夢と熱狂をありがとうございました。